俺様と奏でるハーモニー
SHRで結婚することを生徒に伝えたらしい修さんは、職員室に戻ってきてから
「さんざん冷やかされた。
俺、森本先生と二股かけて、芹沢先生を選んだことになってるらしい。
……森本先生から俺を奪った、魔性の女っていうキャラにされてるぞ。
一応否定しておいたけど、生徒ってそういう話、大好きだからな~。
担任と副担任をさんざん話のネタにする気だぞ、あいつら」
なんて言ってた。
でも、知ってるの。
修さんはいい学級運営をしているって事。
副担任から見ても、ちゃんと押さえるところと弾けるところのメリハリがついた、良いクラスよ。
教科担任としても、修さんのクラスは授業しやすい。
どの先生、どの教科であっても授業がしやすいクラスは、担任がしっかりしているから。
それには、生徒から慕われる担任じゃないとならないのは当然のこと。
誰に対しても分け隔てなく接していて、親身に生徒の質問に答えている修さんは、さすがだと思って見ていたもの。
……私に対してのみ、態度が違っていたのはその頃から疑問だったけどね。