俺様と奏でるハーモニー
娘の結婚式の余興と勤務評価は、全く別物だけど。
……あの校長ならやりかねない。
私、えらいこと引き受けちゃったわね。
かといって、断わることもできない状況だったし。
花嫁の父、きっと私達がしくじったら激怒するんだろうな〜。
う〜。
由奈、ちょっぴりピンチです。
考えこんでいたら、スピーカーから琴の音色が流れてきた。
『春の海』だわ。
そして修さんが、キーボードのセッティングをしてくれていた。
一つひとつ音を確かめながら、五線譜におこす作業を考えたら、めまいがする。
まさか、それにずっと付き合うつもり!?