俺様と奏でるハーモニー


「あの〜、修さん、そのCDを貸していただけたら、残りの作業は自宅でやっておきますから」



やや考えるような間があって。



「じゃあ、今日のところはここまでにしとくか」


と言われた。





やっと狼の家から脱出!


ところが、早速帰り支度を始めた私に、信じられない台詞を吐いたわ、この狼!


「由奈。泊まってけ」


はぁ?


「嫌です」


いきなり、何を言うのよ!
この俺様狼が!


それまで、窓の外を見ていた修さんは、私の側に寄ってきた。


「お前の事、帰したくない」


……どきん。


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