俺様と奏でるハーモニー
仕方がないので黙々と作業を続ける私達。
私が弾いたところの直前まで上手くサーチして再生する修さん。
だから、会話はほぼゼロ。
こうなったら、今夜中にこの作業を終わらせてしまおうじゃないの!
中盤の、テンポが上がってちょっと曲に動きがあるところまできたわ。
それでも、尺八がメインなので、伴奏パートの琴はそれほどでもなかった。
あんまり和音とかないから、思っていたほどではなさそうね。
私の作業も、最初より早く進んでいるのがわかるみたい。
「結構、慣れたんじゃないのか?」
「ん~、そうですね。譜面に起こすと、琴の曲ってほとんど片手で弾けちゃう感じですから」
「ちょっと、休憩しよう。もう12時だ」
気づいたら、午前様じゃない!
……遊びではない午前様なんて、悲しすぎるわ。