俺様と奏でるハーモニー
「遠慮しますから!」
冷たく言い放ってやったら、澄ました顔でこっちを見てる。
「そう言われると思った。俺、こんな中途半端に寝たら起きられなくなりそうだから、このまま完徹して仕事するから。
時間になったら起こしてやるよ。だから、ベッドで寝てろ」
あ、意外といいところあるじゃない。
ありがたくその言葉に甘えちゃいましょ。
「それじゃあ、遠慮なくベッド使わせていただきますね。
……寝込みを襲わないでくださいよ!!」
修さんはにやっと笑って答えた。
「だから、それは由奈しだいだって言っただろ?」
なんて奴!!
「私にそんなつもりはありませんから、どうぞお仕事に励んでくださいねっ」
寝室へ入って、ドアを勢い良く閉めた。
何も考えずに寝るべし。
修さんのにおいに包まれて、疲れた私は泥のように眠った。