俺様と奏でるハーモニー
ため息をつきながら、2人でサンドイッチをもぐもぐ。
ラテをすすって気が付いた。
夜中のコーヒーも、夜明けのコーヒーも、お昼休みのコーヒーも、修さんと一緒だわ。
まずい、顔がほてってきた。
気にしない、意識しない、キスされたことも忘れちゃえ!
……ダメだ、墓穴を掘ったわね。
「由奈はなんで百面相してるんだ?」
そんなに人の顔、観察しないでよね!
「別に、修さんには関係ありません。表情筋の体操ですから気にしないでください」
「ぷっ! 面白いな、その理屈。
……ま、いいけど」
2人とも食事が終わったちょうどその時、また、ドアをノックする音が聞こえた。
「森本です。芹沢先生、そちらに五十嵐先生はいらっしゃいますか?」