俺様と奏でるハーモニー
貴様と私は同期にあらず!
慌てて修さんの方を見ると
『居ないって言え』と口パクしながらお昼ご飯のゴミを持って楽器庫へ隠れてしまった。
逃げたわね……。仕方がない。
「は〜い」
鍵を開けて、にこやかにドアを開けた
開けたとたん、ずかずかと入ってきて、キョロキョロと準備室を見回している。
「森本先生、せっかく来てくれたのに残念だけど、五十嵐先生はさっき出て行ったところなの」
「ふうん。どこに行ったか知らない?」
「知らないわ。職員室にでも戻ったんじゃないかな」
「そう、残念」
手にはいつもの『教員養成セミナー』が握られていた。
……また、修さんの都合も無視して絡むつもりだったのね。
いい加減におしっ!
だいたい、こんなもの私でも教えてあげられるわよ。