俺様と奏でるハーモニー
「いや~、まさしく女同士の口げんかって感じ?
面白いもの聞かせてもらったよ。ちょっと、永久保存版な台詞だったぞ」
にやにやしながら、スーツについたホコリをぱたぱたと落としている修さん。
「酷いじゃないですか!! 修さんが隠れてないで出てきてくれたら、こんなことにはならなかったのに。
私、これから職員室にいられなくなりますよ、きっと」
「それじゃあ、2人でここにこもってればいいだろ?」
「そういう問題じゃありません!! あ~あ、最悪!!」
ホント、最悪だわ。
森本先生、媚を売るのだけは得意だもん。
私はどっちかっていうと、職場の人間関係は広く、浅くだし。
間違いなく、職場の人間関係は悪くなりそう。
「ま、気にするな。俺はちゃんと由奈の台詞、記憶してるから。
森本の言ってる事の方がおかしいって」
「修さんが記憶していても、そもそもここに居なかったことになってるんですから使えないでしょうが!!」
「俺が由奈の事、理解してるだけじゃダメか?」