俺様と奏でるハーモニー
「さて、邪魔者はいなくなったことだし、俺は寝る。
由奈は5時間目、授業だろ?
俺にかまわず仕事に励め」
「私はかまいます!!
生徒がもしこっちに来たらどうするんですか!?」
「鍵掛けといてくれたらいいだろ?」
……はぁ。
もう、どうでも良くなってきた。
「それじゃあ、ごゆっくり!」
もう、凹んでても仕方がない。
お給料分、きっちり働くわ!
音楽室と続く、準備室のドアに鍵を掛けて、私は授業の準備をした。
まだ、休み時間は10分ほど残っていたけれど、修さんが寝るなら邪魔はしたくないもの。
ピアノの蓋を開けて、譜面台に教科書を乗せる。
次の授業は修さんのクラス。
私が副担だから、授業しやすいクラスでもあるのよね。
よし、頑張るぞ!