俺様と奏でるハーモニー
五十嵐先生が、意味ありげに私の顔を見ながら言った。
「それも含めて、城田先生にご相談すべきかと思ったんです。
彼女は来年度、確実に異動の対象ですから、あまり遅くても差し障りがありますよね?」
つまり、悪い噂が広まる前に、何とかするってこと?
「そうよね~。今、7月でしょ?
人事調書が配られるのがだいたい10月末~11月だから、できれば9月中が望ましいわね。
もっといい方法があるんだけど、それにはなるべく早くしないとならないし……」
う~ん、と城田先生が考え込んでしまった。
五十嵐先生がまた、答える。
「ちょっと今すぐに、という訳にはいかないですよ。
本間先生の結婚式もありますから」
「あら、本間先生のことはいいわよ。
1組が2組に増えたところで、みんなちゃんと祝ってくれるから」
ん? 何の話?