霊務3
「お気楽な仲間―5」






口をまだ
モゴモゴ動かしながら、

顔を振り向けた。









「ブブブゥ~~~?

何の話だ?

既に力は貸しだど」










07の事…
聞かされてない?

これほどの
力を持った男が?









すると、
オジサンは
里子の肩に手を置き

ポソッと言った。









「前にも言ったが、
あの話は
レベル5より上の霊…

レベル6から10までの
霊にしか話をしていない。

デイダラ君は
元レベル10だろうが
今はレベル4…

話もしていないよ。

仮に、
レベルが高くても
この男は…」










そう。
協力しない。










自分の利益になる事しか
興味を示さないので、

力を
貸してはくれない事は
よーく分かっていた。










そうでなければ、
既に頼んでいただろうに。









ともかく、
これ以上は
頼むことはない。






レベルを
上げてくれただけでも
良かったであろう。










ペコリ…









オジサンは
工場へ戻って行く
デイダラに、
頭を下げた。










「………」










里子とキサラも
一瞬お互い見合わせ、

直ぐに
オジサンと同じく
頭を下げた。










一番の…



良き、師匠でもあった…










感謝の意を込めて、
深々と長く
お辞儀をした
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