霊務3
「裏切りと札―18」







フワ…









突然のそよ風…

と思いきや、
強力な風が吹いた!










ビュオオォ!!!










獅死雄から放たれた
突風は、
いとも簡単に
山田の札を吹き飛ばした。










「ヒ!?」









レベル10の能力。









こんなに強力な衝撃波を、
獅死雄は難なく
操っている。











「…こんなもんか……
貴様の能力は……

もはや必要ないな」










山田に向かい手を翳し、
グッと力を入れると
見えない壁が周りを囲み、

押し潰すように
体を挟ませた。










「ヒヒィーー!!
馬鹿な!!

町にあんなデカい
狭間の壁を作っといて、
まだこんな力が!!」










完全な計算違い。


やはり、
四獣霊の力は
半端じゃなかった。










「目障りだ…

消えろ」










グシャっ…!

っと音と共に、
山田の叫び声が
鳴り止んだ。










「……」









静けさ戻る辺り。











そして獅死雄は、
何事もなかったかのように
その場を後にした
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