霊務3
「裏切りと札―20」







その影が少しずつ
見えてくるが…

煙が引くのを待ちきれず、
勢い良く姿を現した!










「フン!邪魔な煙よ!

さあ、
このドブネズミ共!!

駆除しに来たから
覚悟しろ!!!」








姿を見せるなり、
怒鳴り散らす大男。




気絶していた里子は、
んんっと言い
目を覚ましそうだ。










「……お主は…」









それは、
天狗のよく知っている
相手であった。










この街を取り締まる
ドン…









いつも閻魔と
間違えられる、
あの選択の間の番人が
やってきたのだ。









「なる程……

お主程の実力なら
この結界の中、
ワシのとこまで
正確に来れるな…」










ちょっと早い登場だと
天狗は思うが、
いつかはぶつかる相手。










予定が狂ったが
ここで番人を倒しとけば、
後は四獣霊火鳥以外
怖いものはない。










「フッフッフ…

手柄の為だ…

死んでもらうぞ!!」










「やれるもんなら、
やってみろ!!!

選択の間は
絶っっっ対に
明け渡さん!!!!」










お互い
巨大な闘志をぶつけ合い、

いざ両者合いまみえん!
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