霊務3
「裏切りと札―23」







しかし…










大男の
振り上げられた拳が、
まさか反撃されないと
油断していた
天狗の顔面に直撃した。











バギ!!!










「グフォ!」











まるで、
クロスカウンターを
喰らったような気分。









全く予想していなかった
攻撃だけあって、
まともに受けてしまった。










「グ……な、なに゛…?

どうしてワシの術が
効かんのだ…!!」










驚いた天狗は、
一度間合いをとって
呼吸を整えた。










すると、
大男は何やら
体を震わせ、
大気を振動し始めた。










ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!










聞き慣れない音に、
気持ちが悪くなるような
地鳴りが響く。










「貴様の能力が
効かない理由を教えて
やろうか…?

それは、
同じ神経系の
特殊能力者だからだ!

今度はこちらの
特殊能力を
喰らうがいい!」










そう言う頃には、
すでに天狗に変化が
見られた。










「こ、これは…」











ぐにゃ~~~~。











目の前の景色が
歪んで見える。










どうやら、
神経がやられたか、
感覚が
おかしくなっているようだ
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