霊務3
「裏切りと札―24」







よろよろ…









地面が動いているワケでも
ないのに、
天狗の体は
まるで酔っ払いのような、
千鳥足になっている。










「なんだ…?!
これは!」










全く相手の体が、
定まらない。










「…これが番人の力。
『磁場』の能力だ!

大気にある磁場を操り、
貴様の平行感覚を
狂わしたのだ。

もはや、
次の攻撃は避けれまい」











ググッと力を込めて、
大男は天狗に勢い良く
突っ込む。










「ちょっ……待っ…!!」











天狗のタイムも
一切聞かず、
衝撃波を叩き込んだ!!









「ふんぬーーー!!!!」









ドゴーーーーン!!!!












「グァァァァァァ!!!
!!!!!!!!!!!」









天狗は、
まともに受けた
その風に
引き裂かれながら、

遠く遠くへと
吹き飛んでいった。










サファ~~~~~…











天狗の消滅と共に、
周りを覆っていた
煙が消え、

再び晴れ渡った夜空が
顔を出した
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