霊務3
【悪魔とその片腕─53】
そこへ、
オジサンも話に加わった。
「私は、
サキさんのした行動に
旗を上げる。
分かっていないのは
君達の方だ。
あの子は初めて
自分のするべき事を望み、
自ら進んだんだ。
我々が止める道理はない」
「…!冷たい!
アンタそれでも
里子の担当者かい!」
キサラに
何と言われようとも、
オジサンの顔付きは
変わらない。
「……信じてるのだ…
我々は…
あの子が
必ず帰ってくると…
私とサキさんは、
ずっとあの子の母親の
奇跡を見続けて来た。
母親の偉業を越すと、
信じるしかないのだ」
その自信に満ちた
顔をみると、
余程信頼しているのが
分かる。
冷たいとか
見放すとかじゃない…
とにかく信じるんだ。
それが今出来る、
精一杯の事であった。
長年それを見てきた
サキとオジサン。
最近里子と知り合った、
新米のキサラ・火鳥には、
そこまで分かって
あげられなかった。
「……分かったよ。
信じる。
里子ちゃんなら、
きっとやってくれると…」
ようやく落ち着き、
その場に腰を据える火鳥。
待つ気になったようだ。
里子の帰りを願い、
ブラックホールを、
ただただ眺める
一同であった…
そこへ、
オジサンも話に加わった。
「私は、
サキさんのした行動に
旗を上げる。
分かっていないのは
君達の方だ。
あの子は初めて
自分のするべき事を望み、
自ら進んだんだ。
我々が止める道理はない」
「…!冷たい!
アンタそれでも
里子の担当者かい!」
キサラに
何と言われようとも、
オジサンの顔付きは
変わらない。
「……信じてるのだ…
我々は…
あの子が
必ず帰ってくると…
私とサキさんは、
ずっとあの子の母親の
奇跡を見続けて来た。
母親の偉業を越すと、
信じるしかないのだ」
その自信に満ちた
顔をみると、
余程信頼しているのが
分かる。
冷たいとか
見放すとかじゃない…
とにかく信じるんだ。
それが今出来る、
精一杯の事であった。
長年それを見てきた
サキとオジサン。
最近里子と知り合った、
新米のキサラ・火鳥には、
そこまで分かって
あげられなかった。
「……分かったよ。
信じる。
里子ちゃんなら、
きっとやってくれると…」
ようやく落ち着き、
その場に腰を据える火鳥。
待つ気になったようだ。
里子の帰りを願い、
ブラックホールを、
ただただ眺める
一同であった…