霊務3
【みんなの笑顔─2】
「…んだよ…
俺は認めねえぞ…
こんなエンディング…」
ギリっと握り締めた
火鳥の拳は、
その想いが強過ぎて
血が滴り落ちる。
「返せ――――――!!
神だろうと何だろうと
関係ない!!
里子ちゃんを返せ―!」
天に向かって、
言葉を喚き散らす。
それに続き、
キサラも大声を出す。
「そうだ!!
こんなよく分からない
死んだ世界があるなら、
神様だっているだろ!!
里子を返せ!!!
アタシの声なら
届くハズだ!」
声に自信アリの
ボーカルの叫びは、
辺りのざわつく霊達にも
ハッキリ聞こえた。
「そうだ!!
里子君は…
里子君は…
立派な霊務者だ!
返してくれ!」
キサラに対して、
アリンコみたいな
オジサンの声は、
近くの犬にしか
聞こえなかった。
だが、
他の霊達にも
気持ちは届き、
みんなで返せコールが
起きた。
それが無駄な行為と
分かっていても…
神様なんていない。
霊になって、
それが益々分かっていた。
だけど叫び続けなければ、
本当にもう帰ってこない
気がしてならなかった。
死を…魂の消滅を
認めたくない…
そんな思いで叫び続けるが、
何を言っても、
夜空からは
木霊しか返ってこなかった…
「…んだよ…
俺は認めねえぞ…
こんなエンディング…」
ギリっと握り締めた
火鳥の拳は、
その想いが強過ぎて
血が滴り落ちる。
「返せ――――――!!
神だろうと何だろうと
関係ない!!
里子ちゃんを返せ―!」
天に向かって、
言葉を喚き散らす。
それに続き、
キサラも大声を出す。
「そうだ!!
こんなよく分からない
死んだ世界があるなら、
神様だっているだろ!!
里子を返せ!!!
アタシの声なら
届くハズだ!」
声に自信アリの
ボーカルの叫びは、
辺りのざわつく霊達にも
ハッキリ聞こえた。
「そうだ!!
里子君は…
里子君は…
立派な霊務者だ!
返してくれ!」
キサラに対して、
アリンコみたいな
オジサンの声は、
近くの犬にしか
聞こえなかった。
だが、
他の霊達にも
気持ちは届き、
みんなで返せコールが
起きた。
それが無駄な行為と
分かっていても…
神様なんていない。
霊になって、
それが益々分かっていた。
だけど叫び続けなければ、
本当にもう帰ってこない
気がしてならなかった。
死を…魂の消滅を
認めたくない…
そんな思いで叫び続けるが、
何を言っても、
夜空からは
木霊しか返ってこなかった…