霊務3
【みんなの笑顔─6】








ワ―――! ワ―――!










大歓声に包まれながら、
里子はキサラと
抱きしめ合った。









お帰りお帰りと、
仲間が集まり
里子の頭を撫でてくれる。









感動的なフィナーレだ。











ヤッホ――――イ!!!











どこかの名もない霊が
上げた雄叫びによって、
一斉にみんなが
パレードのように
弾けだした。












「おっれたちゃ自由♪
成仏しっない♪
みんなっで騒っご♪
病っ気も風っ邪も
怖くない♪
おじいちゃんっも元気に
騒げっる♪
それっが霊っ務♪
それが
俺たちさあ~!!!♪」













レベルの低い霊も
社長クラスの霊も
男も女も
子供も年寄りの霊も、

み~~んな肩を組んで
歌を歌い始めた。












「アハ、
ディズニーランドの
パレードみたいで
楽しい」











里子がニッコリ笑うと、

オジサンは
少し苦笑いを含めた
笑みを見せた。










「フゥ~…
やっぱり君は
礼子君の娘だ。

この歌に対し、
君は今
礼子君と同じ事を言ったよ」











そう言われると、
悪い気はしない。









母と同じ道を歩んでる
自分に、
温もりを感じた

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