彼だけのお姫様♪






「あっ…ダメ」







「なんで??」







なんでだと??ダメに決まってんじゃん!!








お前は自分を何様と勘違いしてるんだー!?







そう思ってる間に壁に体を押し付けられる。








そして、男の顔が近づいてくる。








顔を背けようと思っても、押さえつけられててできない。









と、男の顔が少し遠くなった。









えっ?ラッキー??奇跡が起こった??







「ね、はじめに聞いとくけどさ、葵空ちゃんって彼氏いる??」








「……あ、えっと――――――」







「あーやっぱいいわ」





いきなりの質問に驚きながらも答えようとするあたしをさえぎって男が話を終わらせる。








そして、再び男の顔が近づく。







今度は本気みたいでとまる様子はない。






もう本当にダメだ……






そう思ったけど、なんかあきらめきれなくて最後の抵抗で言ってみた…






「……翔……」




男の顔はあと1mmで触れそうだった…






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