妖(あやかし)狩り~外法師・呉羽&妖刀・そはや丸~
「左大臣様。一体わたくしに、何を依頼されようと考えております。無礼を承知で申し上げますが、わたくしは呪いの類は、どなたからの依頼であっても、お受けいたしませぬよ」
呉羽の言葉に、頼長はなおも面白そうに目を細めたまま、じっと呉羽を見た。
「ほぅ? 呪いは上流貴族になればなるほど、需要のあるものじゃ。そういうものを得手としていたほうが、儲かるのではないか?」
「そうかもしれませぬが、元々わたくしは、まじないの類が苦手です。目に見えぬものに向かって、見えぬ術を放つなど、実感が掴めないではありませぬか。わたくしはこの刀で、見える鬼を叩き斬るのを得手としております」
言いながらそはや丸を握りしめた呉羽を、頼長は扇でびしっと指して言った。
「よい。よいぞ、そなた。鬼を斬るのが得手とな。うん。それでこそ、わしが目を付けた外法師じゃ」
鬼を斬るというのは、ものの例えなのだが・・・・・・と思いながら、呉羽は一人、したり顔でうんうんと頷く頼長を見た。
呉羽の言葉に、頼長はなおも面白そうに目を細めたまま、じっと呉羽を見た。
「ほぅ? 呪いは上流貴族になればなるほど、需要のあるものじゃ。そういうものを得手としていたほうが、儲かるのではないか?」
「そうかもしれませぬが、元々わたくしは、まじないの類が苦手です。目に見えぬものに向かって、見えぬ術を放つなど、実感が掴めないではありませぬか。わたくしはこの刀で、見える鬼を叩き斬るのを得手としております」
言いながらそはや丸を握りしめた呉羽を、頼長は扇でびしっと指して言った。
「よい。よいぞ、そなた。鬼を斬るのが得手とな。うん。それでこそ、わしが目を付けた外法師じゃ」
鬼を斬るというのは、ものの例えなのだが・・・・・・と思いながら、呉羽は一人、したり顔でうんうんと頷く頼長を見た。