妖(あやかし)狩り~外法師・呉羽&妖刀・そはや丸~
「だが、やはり素人が増えるのは、危険なのも確かなんだな。お前、只人(ただびと)だろ? ・・・・・・おい、右丸? 聞いてるのか?」
呉羽は相変わらず茫然としている右丸に近づき、彼の瞳を覗き込んだ。
鼻先が触れるほどの接近に、右丸は我に返ると、顔から火が出んばかりに真っ赤になって、慌てて身体をのけ反らせた。
「うわっわわ・・・・・・。みみ、巫女様・・・・・・」
「そうだ!」
狼狽える右丸を気にもせず、呉羽は良いことを思いついたように叫んで、さらに右丸のほうへ、足を踏み出した。
のけ反った距離も虚しく、再び鼻先が当たるほどに顔を近づけ、呉羽は右丸の目を覗き込んで言った。
「烏丸が、表に出ろ。ちょっとは役に立つだろ」
パニック寸前の右丸の瞳が、不意に朱くなる。
「もぅ、あんまり右丸を、苛めないでおくれよ。おいらもちょっと、面白かったけど」
「別に私は苛めてない。ところで、お前が前に出てる状態というのは、右丸はどういう状態なんだ?」
そはや丸は、一気に興味を失ったように、すでに呉羽からは離れている。
烏丸は、無邪気ににこにこしながら説明した。
「えっとね。おいらが喋ってるときは、右丸は意識がないと思う。右丸が喋ってるときは、おいらは寝てるんだけど、それと同じ状態だと思うのね」
呉羽は相変わらず茫然としている右丸に近づき、彼の瞳を覗き込んだ。
鼻先が触れるほどの接近に、右丸は我に返ると、顔から火が出んばかりに真っ赤になって、慌てて身体をのけ反らせた。
「うわっわわ・・・・・・。みみ、巫女様・・・・・・」
「そうだ!」
狼狽える右丸を気にもせず、呉羽は良いことを思いついたように叫んで、さらに右丸のほうへ、足を踏み出した。
のけ反った距離も虚しく、再び鼻先が当たるほどに顔を近づけ、呉羽は右丸の目を覗き込んで言った。
「烏丸が、表に出ろ。ちょっとは役に立つだろ」
パニック寸前の右丸の瞳が、不意に朱くなる。
「もぅ、あんまり右丸を、苛めないでおくれよ。おいらもちょっと、面白かったけど」
「別に私は苛めてない。ところで、お前が前に出てる状態というのは、右丸はどういう状態なんだ?」
そはや丸は、一気に興味を失ったように、すでに呉羽からは離れている。
烏丸は、無邪気ににこにこしながら説明した。
「えっとね。おいらが喋ってるときは、右丸は意識がないと思う。右丸が喋ってるときは、おいらは寝てるんだけど、それと同じ状態だと思うのね」