ツナマヨ・エビマヨ



「ごめん…」



先に謝ったのは小泉くん。



「何で謝ってるの?」


「えっ…」



ユマの厳しい視線が、

小泉くんを射抜く。



「なんで謝ってるの?って聞いたの。

それは誰に対しての謝罪?

何に対しての謝罪な訳?」


「…ユマを、叩いたこと」


「それ以上に、

謝って欲しいことはあるわ!

メイに…お腹の子に、謝ってよ!

私以上に怖い思いをしたし、

寂しい思いもしてるの」



つまる小泉くん。



「…ごめん」



「ごめん、で済まないわ。

連絡だって寄越さないし…。

私がどれだけ心配したと思う?

逆に、どれだけ私たちを心配した?

もしほんとに、海に飛び込んでたら

どうするつもりだったの…?」



ユマの目から、

ぽろぽろ涙が零れた。

私とレイは、見守ることしか出来ない。

事情は調べたけど、

ここから先は夫婦が話し合わなきゃ。






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