ツナマヨ・エビマヨ




6月に入ってすぐ、

昼休みにご飯を食べ終えた私たちは

レイとユマだけが先生に呼び出された。




私は一人だけで暇だったので

校内ぶらぶらしながら

自然と秘密基地に向かっていた。



いつもいるとは限らないけど

ユズトくんに会えたらいいな、

なーんて考えていた。







ひょこっ、と顔を出すと

ユズトくんが岩に座っていた。

ちょっぴり落ち込んだ表情で。





「あ、アキ…」

いつもの明るい笑顔は、そこにはなかった。


「どうしたの?ユズト」


「ちょっと…ね」


「お昼は?ちゃんと食べた?」


首を横に振る。


ご飯食べなきゃ、元気は出ませんよね!



「私何か買ってくるよ」


「食べたくない…」


「だーめっ、食べなきゃ!」





私は購買でおにぎりとお茶を買った。








走って戻ると、ユズトくんは

――…泣いていた。










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