僕はいつでもキミの傍に

近藤は手にした数字の書かれた白いディスクを何か思い詰めた様な顔をして見つめると、それをそっとレコーダに入れた。

小さな会議室の中は、エアコンの効き過ぎで少し肌寒い。

微かに身を竦めたまま銜えた煙草に火を点けると、パチっと言う音と共に部屋の電気が消えた。

「……流しますよ」

近藤がそう言ってリモコンのスタートボタンを押すと、息を呑んだままテレビの画面を見つめた。
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