僕はいつでもキミの傍に

「一体どうしたんですか?修司さんなら……アパートに……」

「彼は長谷川茂典と柏木美智子殺害の容疑者として捜査が始まっている。もしも知っているなら教えて欲しいんだ」

彼のその言葉に、グッと息を呑んだ。

「修司さんが……容疑者?」

震える声でそう問うと、近藤さんは小さく頷いて真っ直ぐに私を見た。

「警察は彼を二人を殺した犯人として追っている。すでにあのアパートには彼は居なかった。……どこに行ったの?」

彼のその問いに、一気に冷や汗が吹き出すのを感じた。

……警察は修司さんを追っている。

その事実に眩暈がした。

頭がズキズキと痛み、迫り来る恐怖に体が震える。
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