僕はいつでもキミの傍に
「これで……終わる」
その声にそっと視線を移すと、そこには一人の青年が立っているのが見えた。
端正な顔立ちに長い手足。
サラサラの髪に悲しそうな瞳をした青年。
「霧島……修司」
そう彼の名を呼ぶと、彼は俺を見つめ……悲しそうに笑った。
「……これでいいんだ」
彼はそう言うと、手にしたままの……血の滴るナイフを床に投げ捨てる。
カランと金属の弾かれる音がこの薄暗い空間に響くと、バタバタと誰かが走り寄る音が聞こえてきた。
そっと後ろを振り向くと、救急隊がゾロゾロとビルの中に入って来るのが見え、それと同時にスーツ姿の男たちが同じようにビルに入って来る。