僕はいつでもキミの傍に
32 古川 義之
「俺が殺しました。長谷川と……瑞穂の母親を」
そう答えた青年は、とても冷静に事件の事を説明した。
彼……霧島修司は幼い頃、実の両親に児童ポルノに出演させられ性的な虐待を受けていた。
彼の脇腹に刻まれた刺青も、商品の価値を高める為という……腐った大人の都合で入れられたおぞましいモノだった。
ある日彼の両親は交通事故で死亡し、彼は母方の叔母夫婦に養子として迎えられた。
それからは子供としての当たり前の生活を過ごせていたらしい。