僕はいつでもキミの傍に

「……あの女も長谷川と何も変わらないですよ。瑞穂をあんな目に合わせておきながら、自分はのうのうと生きている。でも瑞穂は……母親の事が大好きだった。昔の辛く悲しい出来事を全て忘れてしまった彼女には……あの女が優しい母親に見えていたんでしょう」

そう言って霧島修司は悲しそうに笑うと、グッと拳を握りしめる。

「……だから今まで赦してきたのに。それなのにあの女はまた……長谷川に瑞穂を売ろうとした」

彼はそう言って更に強く拳を握りしめた。
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