僕はいつでもキミの傍に
「……もしもし?瑞穂?」
携帯のスピーカーからいつもの優しい彼の声が聞こえる。
「……修ちゃん……」
彼の名前を呼ぶと同時に、収まったはずの涙が再び零れ落ちた。
「どうした?何かあったのか?」
心配そうな彼に、さっき起こった全ての出来事を伝える。
「……分かった。すぐに行くから瑞穂はそこにいて」
彼はそう言うと電話を切った。
溢れ出た涙を拭うと、電話を終えた鈴木さんが隣に座った。
「すぐに警察が来てくれるって」
そう言うと鈴木さんは私をギュッと抱き締めた。
鈴木さんの温かな体温に、死んでいる筈の母の温もりを思い出し……また涙が流れた。