僕はいつでもキミの傍に
彼の衝き立てたナイフが俺の腹で鈍く光り離れると、崩れる様に地面に倒れ込む。
「……ぐッ」
激しい痛みに歯を食い縛り、真っ赤な鮮血の流れる腹部を押さえたまま……目の前の彼を見上げる。
月明かりに照らされる彼は何故か悲しそうに瞳を揺らし、呻き惨めに地面に這い蹲る俺を見つめていた。
「……どうして……こんな風になってしまうんだろうね」
彼はそう言って切なそうに窓から月を見上げると、手にしたナイフを強く握りしめた。