僕はいつでもキミの傍に
1 柏木 瑞穂
少し遅くなってしまった学校帰りの道を、二人で他愛も無い話をしながら進むが、ジメジメとした蒸し暑い空気に少し気分が滅入る。
……これでも昼間よりもマシかな。
学校にはクーラーなどと言う高級品は無く、今日はまるでサウナの様な教室で夏休み直前のやってもやらなくても変わらない様な退屈な授業を受けた。
「……で?修司さんとはどこまでいったの?」
隣を歩く綾子がニヤニヤしながら問いかけてくる。
彼女は幼稚園の時からの幼馴染で、小、中、高校と同じ学校に通っている。
何度か同じクラスになる事もあり、高校三年になった今も彼女とは同じクラスだ。
「……どこまでって……何が?」
彼女の質問の意味は理解できたが、その質問にはあまり答えたくないのでとぼけて返す。
「だから……エッチはしたのかって事よ」
綾子のストレートな質問に思わず頬が真っ赤に染まった。
……こういう話って苦手かも。
なんとも恥ずかしい様なくすぐったい様な変な感じがする。