僕はいつでもキミの傍に
不意に……一人の男と目があった。
カメラを片手にした男が真っ直ぐに私を見つめている。
その目は何かに驚いた様に見開かれ……それからすぐに険しい顔になる。
『……見られてしまったのかな』
また自分の口から声が漏れ出し、小さく息を吐いた。
そっと視線を落とすと私の履いている白い靴が、お父さんの血で真っ赤に染まっていく。
「……綺麗」
そう呟いて微笑むと、私の頬を一筋だけ涙が伝っていった。