僕はいつでもキミの傍に
46 鈴村 誠

目の前の『レン』は驚いた様に目を見開き、差し出された俺の手から逃げる様に一歩後ずさった。

「俺が真実を暴いても誰も幸せにはなれない。でも……このままでもお前達は誰も幸せになんかなれない」

俺のその言葉にレンは苦しそうに表情を曇らせ、小さく口を開いた。

「瑞穂は幸せになれる。全てはもう、終わったんだから」

「いや、まだ終わってない」

「終わったんだよ!瑞穂を苦しめる奴はもうどこにもいない!!これで全部終わったんだ!!アンタが放っておいてくれたら……」

声を荒げたレンに、小さく首を振って答える。
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