僕はいつでもキミの傍に
「……まだ何もしてないよ」
そう小さく呟いて返すと、綾子は驚いた様に……でも何故か嬉しそうに可愛い笑顔を浮かべた。
「ホントに!?」
綾子の再度の確認に、小さく頷いて返す。
……キスはした事あるけど。
「ふ~ん……そうなんだ」
そう言って綾子は急に機嫌よくなったのか、鼻歌を歌いながら赤く染まっていく空を仰いだ。
「修司さん奥手なのかな?……瑞穂(ミズホ)可愛いのにね?」
一応フォローを入れてくれたのか、綾子が優しく笑って私の頭をポンポンと叩いた。
「……ありがと」
その言葉と共にはぁっと小さな溜息を吐いた。