僕はいつでもキミの傍に
『今日は凄くいい天気だから三人で遊びに行かない?』
綾子からのメールにはそう書かれていた。
……たまには外に出たいな。
携帯の画面を見つめたまま、暫く考えてみる。
刑事さんには暫くは外出を控える様にと言われていた。
犯人が捕まっていない上、灰色の男が私を狙っているかもしれないとも言っていた。
外に出たい気持ちと、誰かに襲われるかもしれない不安の狭間に揺れる。
「……誰?綾子ちゃん?」
携帯を見つめたまま動かない私の顔を、彼がアイスを食べながら窺うように覗き込んだ。
「……うん。三人で遊びに行かないかだって。……どうしよう」
その問い掛けに彼は少し考える様に『う~ん』と唸ると、それから大きく頷いた。
「少しぐらいなら大丈夫じゃないかな。たまには外に出ないと気が滅入っちゃうしね」
そう言って彼がポンポンと頭を撫でてくれる。
温かく大きな彼の手に撫でられると、何とも言えない安心感に包まれる気がする。
彼に向って大きく頷いて返すと、急いで綾子にOKの返事を送信した。