僕はいつでもキミの傍に
「分らないよ!!」
そう叫んで頭を抱え俯くと、周りの客の視線を浴びる事になった。
「落ち着いて瑞穂。きっと誰かのイタズラだよ」
そう言って綾子が少し蒼い顔をして私の肩に触れた。
「イタズラって誰が!?犯人!?」
声を荒げ綾子の手を振り払うと、綾子が悲しそうに表情を曇らせた。
「どうして?どうして私がこんな目に合うの!?私が何か悪い事をしたの!?」
まるで今まで溜まっていた全てを吐き出すように叫んでいた。
周りの客の視線だけではなく、店の店員の困った様な視線も感じるがそんな事は気にならなかった。
今、自分が考えなくてはならないのは……この気味の悪い文を書いたのは誰だということだ。
《泣かないで瑞穂。君を悲しませる全てのモノを僕が消してあげるから》
涙を流したままその一文を見つめる。
その文を見つめていると無性に腹が立った。
……私を泣かせているのはアンタよ!!
心の中でこの文を書いた本人に最大級の憎しみを込め叫んだ。
その瞬間……頭の中に漠然とした映像が浮かんだ。