僕はいつでもキミの傍に
「俺は、俺の親父を殺した犯人を追っている」
真剣な顔をしてそう言った俺を、三人が少し驚いた顔をして見つめている。
「八年前、カメラマンだった俺の親父が死んだ。マンションの屋上から飛び降りてな」
三人は一方的に説明を始めた俺をただ見つめ続ける。
「一昨年、母親が癌で死んで、それまで住んでいた家を売却する事になったんだ。その時、ずっと放置していた親父の書斎から……これが出てきた」
そう言って茫然と立っている三人に向けて……幼い少女の写った写真を見せた。
その瞬間、三人の表情が凍りつく。
「……わた…し?」
柏木瑞穂が困惑したように小さく呟いた。
他の二人はただ食い入るように写真を見つめたまま動かない。
写真には小さな女の子が写っている。
真っ白いワンピースに同じく真っ白な靴。
その子がただジッとこちらを向いているだけの写真。
「どうしてこれが……瑞穂だと分かったの?」
茶髪の少女の問いかけに、写真を裏返して見せた。
そこには赤いペンで……《柏木瑞穂 ID94105》と書かれている。
さらにその横に、小さな星マークが描かれていた。