僕はいつでもキミの傍に
「また、あの人が来たら……今度こそ瑞穂は、立ち直れなくなってしまうかもしれない。だから近藤さんに電話をしたんです」
そう言って涙で揺れる瞳で近藤さんを見つめる。
「古川さんは見た目が怖そうな人だったんで……一緒に来たら少し話しにくいと思って。……ごめんなさい」
困った様に俯いてそう言うと、近藤さんは少し可笑しそうに笑った。
「あの人見かけはあんなんだけど……凄くいい人だよ」
そう言って近藤さんは笑うと、ポケットからハンカチを取り出し、そっと私に渡してくれた。
「ありがとう……ございます」
思いもよらなかった対応に少しだけ目を丸くして、手渡されたブルーのハンカチを見つめる。
綺麗にアイロンの掛けられたハンカチは清潔そうで、彼のキャラには似合わないと思う。