僕はいつでもキミの傍に
そのまま走り続け、繁華街の大通りまで飛び出す。
色取り取りの傘の波に紛れる様に大通りを進むと、人のごった返す駅の構内に飛び込んだ。
彼女がゼイゼイと苦しそうに息をするのを横目に手早く切符を二人分買うと、改札を抜け丁度ホームにいた電車に飛び乗った。
それと同時に軽いエアー音と共に扉が閉まり、電車がゆっくりと動き出す。
呼吸を整えながら辺りを見回すと、ずぶ濡れで飛び込んできた俺達を他の乗客の冷たい視線が捉えた。