誰も愛せない
怒り
3日間 泣いた…
朝から晩まで泣いた…
何も喰わず、何も飲まず、睡眠もとらず…

ただただ泣いた…

いつしか髪が真っ白になっていた…
21歳になったばかりなのに、髪が真っ白になっていた…



涙も涸れて、俺は死んだように寝た…
ひたすら寝た…


丸一日寝ただろうか…

心が壊れ、復讐心だけが目覚めた…


『殺す…』


その夜、スナックへ行った。

『ママ…
最後に良美を見たんはいつや?』

俺の顔をみたママが
『どうしたの?その髪…
それに声までしゃがれて…』

引き攣った顔で愛想笑いをするママに


『早う言えや!最後に誰とおったんや!』


『…怒らないで聴いてね…

実は…
○○組の笹本さんと…』

聴いた瞬間 店を飛び出していた



『殺す… 殺す… 殺す… 』
何度も何度も呟きながら
腹にサラシを巻き、右手に警棒をテーピングで巻き付ける…

左手に包丁を持ち、車に飛び乗る…




○○組の事務所に車で突っ込み…
『コラ~~~っ! 笹本何処や! 出てこいやっ!』

『何じゃ 己は!…』ドタドタと極道共が湧いてくる…


おった!


笹本一人を狙って、極道共の中に突っ込む…

捕まえた!


『おりゃ~~~っっ!』

極道共の罵声や怒声の中 ひたすら笹本一人を狙って殴りまくる…

いつのまにか包丁は無くなっていたが 警棒は右手にしっかりつかんでいる…


笹本は動かなくなっていた…

それでも殴り続ける…


『やめいっ!』


いつのまにか警官5人がかりに押さえ付けられていた…


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