狂おしいほどに、恋の戯曲を




足元には、明らかに家出してきました!と言わんばかりの物を詰め込んだキャリーバッグ。
これじゃ春日さん泊めてくださいって言ってるようなもんだよ…。


自分の不覚さに恥じつつも、足を進める春日さんについていく。




「ほんとさ、ユイって……」



そう言ってクスクス笑い出す春日さんに首を傾ける。
何も言わず次を促すと、






「バカだよね。」


と言われてしまった。





< 19 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop