狂おしいほどに、恋の戯曲を
「春日 拓斗(かすが たくと)。今年で21だよ。」
・・・・・・・
「っえ、それだけ?」
「っえ、足りなかった?」
「名前と年だけって…。仮にも今日から一緒に住むんですよ?
あんまりじゃないですか!」
そういうと困ったように笑う春日さん。
「まあそれもそうだけど…。
俺だってユイのこと、それくらいしか知らないよ?」
ふふっと笑う春日さんに、私は「あ」と声を漏らした。
「まあさ、お互いのことは今から過ごしていく上で知っていけばいいと思うんだ。」
確かにそれもそうかもね…。
と思って、コクリと頷いた。