狂おしいほどに、恋の戯曲を
ベッドから起き上がり
とたとたっと玄関まで走る。
「おかえりなさっ………」
「………ただいま?」
おかえりなさい!!!と元気に言いかけた声は途中で消えた。
目の前にいるのは男の人……だけど春日さんじゃない…。
少し焼けた肌によく似合う明るい色の髪。
ぱっちり二重の春日さんに負けず劣らずのイケメンは
疑うような瞳でただいまと言ったのだった。
いや、誰!!!!?
「えっと…あのぅ…どちらさまですか…?」
舐めるような視線に恐る恐る見上げ呟くと、
「あんただれ?」
と逆に聞きかえされてしまった。