狂おしいほどに、恋の戯曲を
いやいや、今の考え撤廃。
決意したばっかなのにまた、自惚れちゃった。
でも春日さんもこんなことするなんて、罪深いよほんと。
「それで…。ユイはほんとのほんとに寂しくなかったの?ちょっとでも、俺が早く帰ってこないかなーとかさ。」
本音は爆発しちゃいそうなくらい思ってた。
だけど、居候なんだから。
カノジョじゃないんだから。
「わたしは…、」
「おっ、タク帰ってるー!?」
グッドタイミングかバッドタイミングか、玄関で奏太さんの声がした。
「タクおかえり〜っ、て、え、なにお前ら、やっぱ付き合ってんの?」
近距離で向かいあっていた私達を見て奏太さんはそう言った。
「っや、そうゆうんじゃないですからっ!!!
わたし、宿題してきますっ」
「え、ちょユイ!」
ささっとユイは部屋へと消えた。
「おー?もしかして邪魔だった?」
拓人が奏太を睨むも、楽しそうな笑顔が返ってくるばかり。
「ほんと、邪魔。まじタイミング悪いっつーか、明日まで絶対部屋からでてこないじゃん。」
そんな拓人に軽く笑った。
「やっぱマジなわけ?家住ませるくらいだから、よっぽどだとは思ったけど。」
「別に。そーたには関係ない。」
「え、親友に対してそりゃねーだろ。」
「え、そうだな。お前が親友だったらな。」
「ははっ、ひでぇーやつ。ま、俺は親友だと思っている拓くんにひとつ良い情報。
お前ゆいちゃんに変な誤解させてるよー。」
「は?なんだよそれ。」
「さあ?」
それ以上奏太が答えることはなかった。