狂おしいほどに、恋の戯曲を
「お、おはようございます。」
あのあとそのまま寝ちゃって、朝リビングに行くと奏太さんの姿はなかった。
キモチは出来る限り封印して、昨日のこともなかったことにした。
「ユイおはよう」
「あ…奏太さんは?」
「…、奏太なら帰ったよ。」
「そうなんですか…。」
「えっ、もしかして今寂しいとか感じた!?」
「あー…、少しだけ。」
「うわ、奏太のことでは寂しがるんだ。俺のことでは思ってくんないのに…。」
そう言って寂しそうな顔するから、やっぱりちょっと期待してしまう自分に喝を入れた。