狂おしいほどに、恋の戯曲を




「あのぅ…明日、お仕事いつ帰ってこれますか?」

「ん、明日?ちょっと待ってねー」



そう言ってスケジュール帳をパラパラめくる春日さん。



「んーそうだなぁ。遅くても8時には帰って来れそうだけど。どーした?」



「ほんとですかっ?あ…いや、特になにかあるってわけじゃないんですけどっ。」


ちょっと気になっただけです、と付け加えるも、ちょっと口元が緩んだ。
いつもよりはやいっ!



「なんかユイ嬉しそうだね。俺と夕飯食えるのそんな楽しみ?」


にこっと笑われて、つい「はいっ」と答えてしまった。



実は明日は私の誕生日で。
別に祝ってもらえなくても、一緒にご飯食べられるなら幸せだと、思わずうかれてしまった。





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