狂おしいほどに、恋の戯曲を



目が覚めると、時計の針は朝の5時を指していた。



「んんー……」


結局寝てしまったけれど、疲れもとれたし良かったかも…。



ていうかもう朝だし、出ていかないとな。



寝室のドアを開けてリビングにいくと、ソファで眠る春日さんがいた。


(わー…すごい綺麗な寝顔…)



明るくなりだした空の光に春日さんの顔が映し出される。
思わず見とれてその場にしゃがみこんだ。



「ん”ー・・・・」



…やば、起こしたかも。


そう思って急いで身を引こうとすると、春日さんの腕にぎゅっと引き寄せられた。


「きゃっ」

「んー……ミイ……」


 ミイ?……彼女かなあ?

やっぱかっこいいから彼女とかいるよね。っていうか、
この状況ヤバくない!?
彼女とかいるならなおさらこれヤバい!!


身をひねってぬけだしたところで


「……あ、起きた……?」


眠りから覚めた王子と目があった。

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