狂おしいほどに、恋の戯曲を





 それから春日さんが完全に目を覚ますまではしばらく時間がかかった。

(朝弱いのかな・・・?)


「ごめんね、もうすぐ仕事だから出かけるんだけど。ユイどうする?」




どうするって・・・


「もう服も乾いただろうし、出ていきます。本当にお世話になりました。」

(長居しちゃ、彼女さんにも悪いしね)



「ふうん。
まあユイがそういうなら止めないけど。
本当に行くとこあるの?ここに居てもいいんだよ?」



「いや…そんな……。」



「ていうかユイって、もしかして学生?」



「あ、はい。今年18になります。」




「うわー、俺、犯罪まがいのことしてるじゃん!
高校生家連れ込むとか……。」

その後も春日さんはブツブツと何か言っていたが、
急に真剣な顔になってこっちを向いた。


「ユイ、今日は一旦家に帰っておいで。
もし。もう一度ここ来たいと思ったらまた来ていいから。」



そう言われて頷いた私は、春日さんのマンションを後にした。


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