教授との融点
「どうした?」


「あ、ごめんなさい…。温かかったものだから…」


「触りたい?」


「いいですか?」


初瀬尾教授の手を自分の両手ではさんだ。


「…あったかい……」


「オレの温度は変わらないよ」


「そうですか…。あたしは今日、低体温で」


「ハハッ。なんだよ、ソレ」


「いえ、いいんです。あの、飲み会、行きましょうか?」


「あぁ、鎌田教授の家な。変わりモンでさ、ってオレが言うのもナンだけど。ボロい一軒家に1人で住んでんだ。飲むから車使えないし、歩こう」


「ハイ」
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