教授との融点
「それも覚えてないんだ」


「えっと…」


「“淋しくて1人じゃ寝れなぁーい。教授、抱っこしてぇ♪”」


「えっ!!ホントですか!?」


「抱いて寝てやろうか?」


「結構ですっ!1人で寝れますっ」


「ハハッ。男にはそのぐらい警戒しろよな。昨日みたく“中村くんも好きぃ♪”なんて軽々しく口にすんな」


「あたし、そんな事まで!?」


「言ってた。じゃあな、おやすみ」


電気の消された部屋は、すごくすごく安心して。


教授の匂いのする枕で、あたしはぐっすり眠った。
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